WEBコンテンツの執筆では、検索上位を狙うキーワードを決めますよね。そこからペルソナ(読者像)を決めたり、ペルソナの欲求や課題を考えたりします。
これは、SEOライティングに欠かせない作業です。検索エンジンの上位表示を狙ったり、読者に刺さる文章を書くためにやります。
でも、書きながら「ペルソナと欲求を考えてみたけど、本当にあってるの?」「これで順位上がるの?」って不安になったり手が止まったりしませんか?
では「これで、ペルソナは間違いない」とか「検索上位を狙える」と自信もって書ける方法って、あるんでしょうか?
じつは、SEOライティングの指標はWEB上に転がってます。「あれと、これと、それを書けばいい」っていうのがわかるんです。
初心者は、この指標を使って書く練習をするといいです。うまくいけば、ペルソナもほぼ自動で決まります。
ちなみに、検索上位の中に同じような方法を採用してるコンテンツがたくさんあります。知ってる人はやってる方法です。
文章が拙くとも「書く題材を間違えた」とか「ペルソナを間違えた」なんてミスは減ります。コツをつかめば、収入アップにもつながりますよ。
SEOライティング初心者に知って欲しい執筆のコツ
SEOライティングの最終目的は「執筆した記事を検索エンジンに上位表示してもらう=高評価してもらう」ことですよね。
なので結論から言うと、SEOライティングは「検索エンジンが高評価してるサイトやサジェストキーワード」を分析すれば書けます。
もう少し詳しく、解説していきますね。まずは、SEOライティングのコツから。次の3つを意識するといいです。
SEOライティングのコツ
- 初心者はできるだけ想像で書かない
- SEOライティングは「アート」ではなく「製造」と考える
- 時勢にあわせて柔軟な成果物が出せる仕組みを作っていく
順番に、詳しく説明しますね。
※ なお、検索上位を狙うキーワードがすでに決まってる前提で書きます。
初心者はできるだけ想像で書かない
SEOライティング初心者は「これは役立つコンテンツだから読まれるはず」なんて想像で書いてはいけません。「読者が読みたいもの」を市場調査して、結果にもとづいて書きましょう。
前者は、プロダクトアウト型のWEBライター。後者は、マーケットイン型のWEBライターと言い換えてもいいでしょう。
WEBライティング初心者には、だんぜん「マーケットイン」をおすすめします。なぜなら、プロダクトアウトで成果を出すには「センス」が要るからです。
SEOライティング初心者は、次の3つは想像で自作せずに読者と検索エンジンに問うて決めましょう。
- ペルソナ(読者、ターゲット)
- 顕在欲求と潜在欲求
- 記事に載せる情報量(文字数)
ひとつずつ、補足説明します。
ペルソナ(読者、ターゲット)
「ペルソナを作りましょう」「読者を想定しましょう」「ターゲットを絞りましょう」……WEBライティングを生業にしてるなら、一度はこんな話聞いたことがありますよね。
でも、どうやって?キーワードから想像したとして、その読者層で本当に間違いないですか?
検索エンジンの「サジェスト」とは、検索窓にキーワードを入力したときに提案される複合キーワード(複数語のキーワード)のこと。
これまでの莫大な検索データをもとに、検索エンジンが「もしかして、あなたはこれが知りたいのでは?」と提案してくれてるのです。
サジェストは、検索エンジンが提案してくるほど重要なキーワードです。SEOライティングに欠かせない指標です。
顕在欲求と潜在欲求
「読者のウォンツを把握しましょう」「読者のニーズを探りましょう」「読者の潜在ニーズやインサイトを考えましょう」……これも、よく聞きますよね。
でも、どうやって?キーワードから想像するのはいいけど、それで読者が読みたいものが本当に書けるんでしょうか?
ちなみにペルソナの「欲求」にはいろんな種類があるので、簡単に説明しておきます。
欲求の種類 | 説明 | 例 |
---|---|---|
ニーズ | 解決したい課題 | サッと手軽にお腹を満たしたい |
ウォンツ | 課題を解決できる商品やサービス | ファストフード |
潜在ニーズ | ニーズより深いところにある、言葉にできてない課題 | 食事代を節約したい |
インサイト | ニーズより深いところにある、本人も気づいていない課題 | ひとりでレストランに入りたくない |
検索されたキーワードから、ニーズやウォンツがわかります。
そこからさらに潜在ニーズやインサイトまで掘り下げることで、より読者の役に立つ情報を提供できるようになります。
記事に載せる情報量(文字数)
「読者にとって必要な情報だけ書きましょう」「余計な情報は検索順位の下落要因になります」「長文が強いです」……これもよく言われます。
さて、適切な情報量ってどれぐらいなんでしょう?長文が強い根拠は?タイトルや見出しを決めて書いたとして、それで過不足ない情報が書けるんでしょうか?
SEOライティングは「アート」ではなく「製造」と考える
SEOライティングを使って書くWEBライターは、アーティストではありません。
SEOライティングは読者の代わりに必要な情報を集めて組み立て、読者の課題を解決するコンテンツを作り出す「製造」です。つまり、製造業者です。
比較対象として、創作が必要なアーティスト寄りのライターをあげてみましょう。
たとえば、こんな感じでしょうか。
- 作家
- 詩人
- 文芸家
- 作詞家
- コラムニスト
どのライターも「カッコいい文章、オシャレな文章、情緒たっぷりの文章」で人の感情を揺さぶることができる執筆家です。
SEOライティングには、そういうスキルは不要です。SEOライティング初心者は、情報収集能力と組み立ての精度を磨いていけばOKです。
カッコいい文章やオシャレな文章が書けないと悩んでる方は、安心してください。
時勢にあわせて柔軟な成果物が出せる仕組みを作っていく
SEOには「流行り廃れ」があります。しかも、けっこうライフサイクルが短いです。
なのでSEOライティングを仕組化するときは、時勢にあわせて柔軟な成果物が出せるようにしておくことが大切です。
具体的には、こんな感じで構成作成を仕組化しておくと便利です。
構成作成を仕組化する
- 悩まなくても構成が作れる仕組み
- 競合コンテンツと比較して優位性を作る仕組み
- 検索エンジンのアップデートに対応できる仕組み
このあと、上述の3つに対応した「SEOライティングの手順」を説明します。参考にしてください。
余談ですが、構成にはマインドマップが役立ちます。ボクは、XMindの「ツリー構造」を使って構成を練ってます。
Dropboxを使えばPCとスマホで編集できるし、構成を修正したいときもカンタンに変更できます。
初心者におすすめ!SEOライティングの手順
さて、ここまでSEOライティングで大事だなと思うことを書いてきました。
ここからは、具体的な作業について解説します。
作業の流れ
まずは、作業の流れ全体をごらんください。
SEOライティングの流れ
step
1サジェストを調べる
step
2ペルソナを設定する
step
3検索意図を掘る
step
4構成の下書きを作る
step
5構成の下書きに肉付けする
step
6構成を整える
step
7プロット(草案)を執筆する
step
8細かい部分を修正
それぞれの手順について、詳しく解説しますね。
ステップ1、サジェストを調べる
サジェストキーワードの調査では、次の4つの作業を行います。
- 関連キーワード取得ツールでサジェストを拾う
- 多すぎる場合は足切り
- 同質な「悩み」ごとに分類する
- 関連語(検索のゆれ)もリストアップする
まずサジェストキーワードを拾います。この作業は、関連キーワード取得ツールが役立ちます。
リンク先のツールで、検索上位を狙うキーワードのサジェストを取得します。
ポイント
なぜそうするかというと、キーワードが変わるとペルソナが変わるからです。1記事で2つのペルソナを追うのは困難です。
では、例として「SEOライティング」でサジェストを取得してみましょう。
以下のような結果になりました。
「SEOライティング」のサジェスト
- seoライティング 本
- seoライティング セミナー
- seoライティング 求人
- seoライティング 資格
- seoライティング 本 おすすめ
- seoライティング コツ
- seoライティング 初心者
さて「SEOライティング」のサジェストは、少ないですね。サジェストが多いキーワードだと、100個以上拾えることもあります。
そういうケースでは、以下の方法で足きりしましょう。
- キーワードプランナーで100未満は削除
- まったく関係ないものは削除
まずキーワードプランナーを使って、月間検索ボリュームが10未満を除きます。
それでもまだ多いようなら、100未満も除きます。
さらに、まったく関係ないとわかるものも除きましょう。
補足説明
このキーワードの読者は「読んだときに面白いと感じるブログを探してる」と予想できます。ですから、明らかに読者層が違うので除きます。
キーワードプランナーの使い方については、こちらでも詳しく解説しています。もっと詳しく知りたい方は、ご覧ください。
つづいて、同質な「悩み」や「課題」ごとに分類します。
「SEOライティング」の場合はサジェストが少ないですが、以下のように分けられます。
悩みや課題ごとに分ける
勉強したい |
|
---|---|
資格を取りたい |
|
仕事が欲しい |
|
ノウハウが知りたい |
|
これも、当て推量はいけません。実際に「seoライティング 初心者」で検索して調査しましょう。
検索すると、SEOライティングのコツやポイントについて書かれた記事が出てきませんか?どうやら「ノウハウが知りたい」に分類できそうです。
サジェスト調査の最後に、関連語(検索のゆれ)も確認しておきましょう。
ここで役立つのが、シソーラス(類語辞典)や共起語です。以下のサイトでチェックできます。
» 日本語シソーラス 連想類語辞典
» 共起語検索
まずシソーラスで「SEOライティング」の類義語を調べてみると、何も出てきません。類義語は、なさそうです。
つづいて共起語をチェックしてみると、たくさん出てきました。多いので、トップ10以下は割愛してご紹介します。
「SEOライティング」の共起語
- SEO
- ライティング
- 対策
- 検索
- Web
- コンテンツ
- サイト
- 記事
- キーワード
- セミナー
なお「共起語検索」によると、共起語とは以下のように定義されてます。
共起語とは、任意キーワードの文章を書くにあたって「キーワードと合わせて使用される確率が高いワード」です。
この共起語を使って「SEOライティング」を別の言葉で表現できないでしょうか?
たとえば、こんなのはどうでしょう。
- seoに強いライティング
- seoに強いwebライティング
- seo対策 ライティング
- seo対策 webライティング
「SEOライティング」は、上述の言葉に言い換えられそうですね。
積極的に使っていきたいところです。
なお、もし類義語の中にも検索で使われそうな言葉があれば、ピックアップして使っていきましょう。
ステップ2、ペルソナを設定する
つづいて、ペルソナを設定します。
ちなみに、拙ブログでは「ペルソナ」を以下のように定義しています。
- ペルソナとは?
- 「欲求」や「課題」によって形作られる人物像。語りかける相手。SEOライティングでは、ペルソナにトンマナ(トーン&マナー)を合わせる。
- たとえばペルソナが男性なら「女性目線の記述はさける」とか「客観的な比較を重視して書く」など、ペルソナ以外の読者は捨てるつもりで書く。
ペルソナは、分類したサジェストを見ればわかります。
もう一度「SEOライティング」のサジェストの分類を見てみましょう。
サジェストの分類
勉強したい |
|
---|---|
資格を取りたい |
|
仕事が欲しい |
|
ノウハウが知りたい |
|
「SEOライティング」というつかみどころのないキーワードですが、何となく検索者の人物像が見えないでしょうか?
まず「seoライティング 求人」はペルソナが違うので除きます。すると「SEOライティングでスキルアップしたい初心者」というペルソナが見えてきます。
もしサジェストだけでペルソナが見えてこないなら、お悩み掲示板を使いましょう。
お悩み掲示板の例
例として「YAHOO!知恵袋」を使ってみましょう。「SEOライティング」で検索すると、たくさんの「悩み」が出てきます。
ザっと上から10個ぐらいのぞいてみると、仕事やキャリアに関して悩んでる人が多いとわかります。
つまり「会社のホームページ担当になったけど、SEOライティングってどうすればいいの?」とか「職能としてみたとき、SEOライティングってどうなの?」みたいな。
サジェストやお悩み掲示板からペルソナの設定材料が拾えたら、いよいよターゲット読者を決めていきます。
次の順番で進めていきましょう。
- セグメンテーション
- ターゲティング
セグメンテーションとは、不特定多数の人を同じ属性にわけること。性別や年齢でわける「デモグラフィック」が有名ですね。
セグメンテーションは、文章のトンマナ決定の肝です。これから書く記事に合った分類にしましょう。
たとえば、家族構成が要ると思えば家族構成を分類する。職務や給与が要ると思えば職務や給与を分類する、といった感じです。
セグメンテーションの例
性別 |
|
---|---|
年齢層 |
|
家族構成 |
|
職務 |
|
収入 |
|
作った分類の中から1つを選ぶ作業を「ターゲティング」と言います。
ターゲティングは、ここまでに集めた「ペルソナ設定材料」をヒントに選んでいきます。もし手持ちの情報から選定が難しいときは、無理に選ぶ必要はありません。
「ペルソナ設定材料」を見てもどのセグメントを選んでいいのかわからないなら、自分と同じ属性を選びましょう。
重要
たとえば購買行動モデル「AISAS」にも出てくる「検索」ですが、男性と女性では検索対象が違ったります。男性は「類似商品と比較できるデータ」を探すのに対して、女性は「使用感がイメージできる口コミや写真」を探すといった感じです。
ですから、女性ペルソナの記事なのに「スペック比較表」でも載せようものなら、まったく読者の琴線に触れない記事になります。男性ライターにありがちなミスです。
ここまでの過程を振り返ってみます。キーワード「SEOライティング」のペルソナは、以下のようになります。
- SEOライティング初心者
- スキルアップしたいと考えてる
- 職能として身につけるべきか悩んでる
なんとなく「SEOライティング、身につけたいけど……大変かも?せっかく覚えても、役立たないのでは?」みたいなゆれる気持ちが見えてきますね。
性別や年齢層は、不明です。なので、ここは自分と同じセグメントに設定しましょう。
ということで「SEOライティング」の記事は、できるだけ優しく丁寧に。そして「覚えたら役立つ」という根拠を見せながら書くことが大切ということがわかります。
ステップ3、検索意図を掘る
つづいて、ペルソナがそのキーワードで検索した意図を深堀していきます。
深堀するコツは「それは、なぜ?」を繰り返すこと。その問いに「~したいから」または「~したくないから」で答えることです。
ちょっと、やってみましょう。
「SEOライティング コツ」で検索したのは、なぜ?
⇒ SEOライティングについて学びたいから
SEOライティングについて学びたいのは、なぜ?
⇒ 検索上位に上げる方法が知りたいから
検索上位に上げる方法が知りたいのは、なぜ?
⇒ コンテンツを作りたいから
コンテンツを作りたいのは、なぜ?
⇒ ライターとしてクライアントの要望に応えたいから
クライアントの要望に応えたいのは、なぜ?
⇒ 高評価されたいから
評価されたいのは、なぜ?
⇒ 収入アップにつなげたいから
コンテンツを作りたい理由は、アフィリエイターなら「アフィリエイトで収入を得たいから」かも。事業主なら「自社ホームページを盛り上げたいから」かもしれません。
アフィリエイターでも事業主でも、最後は「収入アップ」あるいは「売上アップ」を望んでそうですね。
ペルソナに合わせてアレンジしながら、潜在ニーズやインサイトが見つかるまで掘りましょう。
ポイント
潜在ニーズやインサイトから、ペルソナが臨む「少し先の未来」や「あるべき姿」が見えてきます。それをかなえられる情報には、価値があります。
なお、この作業は大きく「想像」が入ってしまいます。あなたが男性か女性かで、たどり着くインサイトが変わるかもしれません。
サジェストを参考にしながら、可能な限り「想像」の補正をしましょう。
ステップ4、構成の下書きを作る
ここまでで「準備は整った」という感じですね。つづけて、構成を作っていきます。
記事の構成では、以下のことを考えます。
- どんな情報を入れるか
- 各情報の順番はどうするか
- タイトルや見出し
ようするに「何を、どんな順序で書くか」ですが、これはサジェストと検索意図が参考になります。
「SEOライティング」を例に、説明します。
たびたび登場してる、サジェストの分類表を再掲載しますね。(「seoライティング 求人」は除く)
サジェストの分類
勉強したい |
|
---|---|
資格を取りたい |
|
ノウハウが知りたい |
|
深堀した検索意図も、あげ直しておきます。(一部抜粋)
検索意図
- SEOライティングについて学びたい
- 検索上位に上げる方法が知りたい
- コンテンツを作りたい
- 収入アップにつなげたい
さて、ペルソナの課題や欲求がだいぶハッキリしてきました。
「SEOライティング」で検索上位を狙うなら、どんな情報を準備すればいいかわかりますか?
たとえば、こんな情報があると喜んでもらえそうですよね。
喜んでもらえそうな情報
- 検索順位が上がる具体的な執筆方法
- SEOを意識したコンテンツの作り方
- SEOライティングが学べる本やセミナー情報
- SEOライティングが収入に結び付く根拠
「seoライティング 資格」はややペルソナが違うので除いてもいいですが、ライティング関連資格の教本もSEOライティングの勉強に役立ちます。
何かオススメの資格教本を知ってるなら、その情報を紹介してもいいでしょう。
ステップ5、構成の下書きに肉付けする
ようやく、サジェストや検索意図を押さえた構成の下書きができました。つづけて、もう少し肉付けしていきましょう。
今度は、キーワードで検索上位(1位~10位)のサイトを手本にします。
ポイント
まずは、検索上位のサイトのコンテンツを全部読みましょう。どんな情報を扱ってるのか確認しながら、メモしましょう。
そうすると、どのサイトも言及してることが見つかります。これは、必ずあなたの記事でも言及すべきです。
たとえば「SEOライティング」検索上位のサイトが「h1、h2、h3タグの使い方」に言及してるなら、あなたの記事でも言及します。
重要
他サイトの文章をコピペして、コンテンツを作ってはいけません。社会的な信頼と検索エンジンの評価を失います。
なお一部のサイトだけが言及してることは、あなたの記事のペルソナに合わせて取捨選択します。
ステップ6、構成を整える
ここまでで、コンテンツに入れるべき情報のピックアップが終わりました。つづいて、構成を整えましょう。
構成の整理でチェックすべき項目は、以下のとおりです。
- 「結論 ⇒ 論拠」の順で書けてるか
- よどみなく流れるような順序か
- 足りない情報はないか
- 余計な情報はないか
- キーワードやタイトルとズレてないか
WEBコンテンツは「立て板に水」のごとく流れるように最後まで読み終えられる構成にします。
イチイチ流れが止まる文章は、途中で読むのをやめる読者を増やすだけ。とにかく、読者の脳にストレスをかけないことが大切です。
読者の感情から設計すると、スムーズに流れる構成になります。例をあげてみましょう。
読者に感じて欲しい感情の流れ
- そんな解決方法があるのか!
- もっと詳しく知りたい
- なるほど、それなら私もできるかも
- 試しにやってみようかな
- よし、チャレンジする!
たとえば上述のような感情の流れを作ることができれば、最後まで読んでもらえる可能性が上がります。
なので、そうなるように「出す情報の順序」を構成します。
ステップ7、プロット(草案)を執筆する
構成ができたら、いよいよ執筆です。まずは、プロット(草案)を書きましょう。
ここで必要なのが、もうひとつのSEOライティング。読者に心地よい体験をしてもらうためのライティング技法です。
こちらのSEOライティングの目的は、読者に以下のような感想を持ってもらうことです。
- 読みやすかった
- よく理解できた
- ストレスなく読めた
例をあげると、以下のような工夫を積み重ねることで読者のストレスを減らせます。
心地よく読んでもらう工夫の例
- 一文一義にする
- 1文は短く、1段落は2文程度にする
- 行間や段落間は適度にあける
- リンクテキスト意外で青文字を使わない
- 太文字やアンダーラインで大事なところを強調する
- 文章だけでは伝わりにくいときは図解を使う
文字装飾では、色に気を配りましょう。
人間はこれまでの経験から、特定の色に特定の認識を持ってます。それに逆らわず、アフォーダンス(パッと見ただけでわかるデザイン)を取り入れましょう。
たとえばリンクテキストは青文字とか「危険!注意!」の強調は赤色アンダーバーとか。これを逆にすると誤認を招き、不親切です。
ここまで解説した構成の作り方を実践すれば、以下のワードも含んだ文章が自然に完成すると思います。
- サジェストワード
- 関連語
- 共起語
なお、コンテンツにオリジナリティを付加するときは、ほどほどにしておきましょう。あまりにも独自性が強すぎる情報は「あなた以外の他のだれか」の役に立たなくなります。
ステップ8、細かい部分を修正
プロット(草案)ができたら、最後に細かい部分を修正してコンテンツを完成させます。
修正箇所の洗い出しに使いたいのが「ダメ出し」です。ペルソナに近い人物に実際に読んでもらい、率直な感想をもらうといいです。
読んでもらえそうな人がいなければ、セルフダメ出しが有効。以下の方法が、オススメです。
- 音読してみる
- 1日置いて読んでみる
- 自分のブログでプレビューしてみる
自分のブログを持ってる方は、非公開でアップしてみるかプレビューしてみるといいです。できれば、PC表示とスマホ表示の両方で確認してみましょう。
8割ぐらいの読者は、スマホ画面で読んでます。PCよりスマホ優先で、読みやすい文章にしましょう。
その他の対策
さて、SEOライティングの流れについて手順ごとに説明しました。
ここからは、手順に書ききれなかった「その他の対策」について解説したいと思います。
対策する箇所は、以下のとおりです。
- 記事タイトル(h1)
- リード文
- 大見出し(h2)、中見出し(h3)、小見出し(h4)
- 重要なキーワードやテキスト
- 写真や図解
上述の対策箇所は「ライターの数だけ流儀がある」と言っても過言じゃないでしょう。
確固たる自分のやり方があるライターさんは、読み飛ばしてください。初心者でイマイチわからないライターさんは、以下参考にどうぞ。
記事タイトル
検索上位を狙うキーワードが記事の「テーマ」であるなら、タイトルは「論点」です。
つまり「キーワードについてどういう切り口で書いてるのか」ということ。タイトルと記事の内容に差異があるのは、NGです。
この記事の場合は、以下のとおりです。
- テーマ ⇒「SEOライティング コツ」
- 論点 ⇒「初心者でもSEOライティングができるコツはあるか?」
さて、タイトルにキーワードは含めた方がいいのでしょうか?最近は「キーワードを含めなくても検索上位に入る」という話もありますよね。
キーワードは、検索上位どうこうに関わらず入れた方が読者に親切ではないでしょうか。その方が「あなたに役立つ記事」とストレートに伝えられます。
たとえばあなたが「SEOライティング コツ」で検索したとしましょう。以下の2つのサイトが目にとまったら、どちらを先にクリックしますか?
- SEOライティングで検索上位を狙うコツ
- WEBライティングで検索上位を狙うコツ
②の方は検索者を「これは、SEOライティングのことなの……か?」と一瞬悩ませるのではないでしょうか。
読者にかかるストレスをできるだけ排除しようとする姿勢も、SEOライティングに不可欠な要素です。
リード文
WEBライティングでは、本文に入る前にリード文を設けることがあります。
リード文は、読む動機を作る最初のコミュニケーションです。「あなたに役立つ情報かもしれない」ということを簡潔に伝え、場合によっては「結論」も含めて書きます。
たとえば、こんな内容を盛り込むと効果的です。
リード文に入れる情報の例
- 読者の悩みや課題を明文化
- 悩みや課題の解決方法
- 記事で解説する内容
- もくじ
なおタイトルやリード文など文章の書き始めについて、山田ズーニーさんの『伝わる・揺さぶる! 文章を書く』という本が参考になりました。
以下の記事で詳しく書いてますので、ご興味あれば参考にどうぞ。
大見出し(h2)、中見出し(h3)、小見出し(h4)
記事に登場する見出しを「もくじ」としてリード文に掲載すると、読者の参考になります。
なので「見出し」はもくじ化を意識して簡潔な表現にするといいです。見やすい「もくじ」は思ってる以上に活用してもらえます。
なお見出しにキーワードや関連語、共起語を入れるとSEO効果があると言われてます。ですが、初心者はそこに注力するより「もくじに活用できる見出し」を意識する方がいいです。
質の良いナビゲーションは、読者の満足度アップに貢献します。読了率や滞在時間を上げ、直帰率を減らすのに一役買います。結果、検索エンジンからの評価が上がります。
ちなみに、HTMLのマークアップまでやるなら「h2タグ、h3タグ、h4タグ」の登場順序に注意しましょう。h2タグの直後にh4タグが出るのは、おかしいです。
hタグは、登場順番を守りましょう。
重要なキーワードやテキスト
HTMLのマークアップまでやるライターは、重要なキーワードやテキストをタグで強調しましょう。
代表的な強調タグを紹介しておきます。
- キーワードなど重要性を伝える<strong>タグ
- アクセントを付け目立たせる<em>タグ
- ハイライトして目立たせる<mark>タグ
- 太字にして目立たせる<b>タグ
先述のとおり、強調にはアフォーダンスの概念を取り入れたいところです。
ポジティブな協調は青のアンダーライン、ネガティブな強調には赤のアンダーラインなど。直感でわかる表現にすると、読み手に優しいです。
写真や図解
文章より写真や図解の方が伝わりやすいなら、積極的に活用したいところ。
写真や図解を使うときは、以下の2点に留意しましょう。
- スマホでも見やすいサイズ
- 画像検索を意識してalt属性に記入する
スマホで見ると何が書いてるのかわからない図解は、ちょっと残念です。画像サイズや文字サイズは、ピンチアウトしなくても見られる大きさにしましょう。
alt属性も大切です。画像検索を意識して、alt属性にキーワードを書いておきましょう。
たとえば「ビジネスバック 中身」と検索する人は文字情報より写真が見たいはず。写真を掲載してalt属性に「ビジネスバックの中身」と書いておきましょう。
- alt属性とは?
- 代替テキスト情報のこと。ブラウザに画像を表示させるときHTMLのimg要素を使うが、その中にalt属性を使い記載する。
- alt属性にテキストを入れておくと、テキストブラウザで表示されたり、音声ブラウザで読み上げられる。
文字を読むのが苦手で、パッと見でわかる図解を探してる人がいます。図解のalt属性には、必ず検索されそうな言葉を書いておきましょう。
SEOライティングは収入アップにつながる?
結論から言うと、SEOライティングができると収入アップにつながります。SEOライティングを覚える最大のメリット、と言っても過言ではないです。
他のメリットや、デメリットとあわせて解説しますね。
SEOライティングのデメリット
まずは、デメリットから。
WEBライターがSEOライティングに取り組むデメリットは、以下の2つです。
SEOライティングのデメリット
- 執筆に時間がかかる
- よい構成だけでは検索順位が上がらない
まず、なんといっても執筆に時間がかかります。丁寧なリサーチが必要で、いきなり書き始められません。
たとえば、この記事の構成を作るのに10時間ぐらいかかってます。
それと、競合コンテンツの質が高いキーワードは要注意。検索上位を狙おうにも、良い構成だけでは歯が立ちません。
以下のことも併せて必要です。
- 狙うキーワードの選定眼
- WEBサイト自体の専門性と権威性
- E-A-T対策になる専門分野の知識
- 狙うキーワードの周辺コンテンツ
- 簡潔で理解しやすいライティング技術
一番大事なのは、自分の実力をかんがみてターゲットにするキーワードを選ぶこと。質の高い競合がいるキーワードは避けることです。
ライターとWEBサイトが、記事のテーマに関して専門性や権威性を持ってることも重要です。
少なくともプロが読んだときに「素人が書いてる」とバレるような記事では、今後は苦戦します。ライターは、執筆分野の権威性を身につける努力が必須になっていくかも。
たとえば、お金関連の記事。なんの肩書もない人が書いた記事とファイナンシャルプランナーが書いた記事では、検索エンジンの評価が変わるかもしれないのです。
もはや「E-A-T」のために資格を取るライターが出てきても不思議じゃないです。
E-A-Tとは?
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
専門性や権威性では、周辺コンテンツも大切です。つまり、複数の記事群で専門性や権威性を担保するということ。
たとえば「SEOライティング」の場合。手順の中で「seoライティング 求人」などペルソナが違うサジェストを取り除きました。
それも別の記事にして、お互い行き来しやすいように内部リンクすることで「SEOライティング」というテーマに対して専門性や権威性を形成するのです。
- 内部リンクとは?
- WEBサイト内のページどうしをつなぐリンクのこと。同じテーマの記事群を適切な内部リンクでつなぐと、読者の利便性が向上する。
WEBライター目線で見ると、周辺コンテンツは「クロスセル」につなげられます。
たとえばクライアントから「SEOライティング」というキーワードで執筆依頼がきた場合。「SEOライティング セミナー」や「SEOライティング 求人」といったコンテンツも提案できます。
SEOライティングのメリット
つづいて、メリットについて解説します。
WEBライターにとって、SEOライティングは以下のメリットがあります。
SEOライティングのメリット
- 集客効果が高まる
- 発注者に高評価される
- 自分のブログにも活用できる
検索エンジンで上位表示されると、セッション(サイトへの訪問者)が継続して発生します。SNSからの流入のように即効性はありませんが、中長期で高い集客効果を発揮します。
SNSに比べて見込み顧客がしぼりやすいので、コンバージョン率が高くなる傾向もあります。
- コンバージョンとは?
- 「成果」のこと。WEBサイトや記事の目的によって、さまざまな「コンバージョン」がある。
- たとえばECサイトなら、購入。サービスや製品の紹介サイトなら、お問い合わせや資料請求。他にも、会員登録やメルマガ登録、SNSフォローなどがある。
なんらかのコンバージョンがメディア運営の原資になってる場合、集客できないメディアはいずれ更新が止まります。なので、メディアはSEOライティングができるライターを望んでます。
つまり、検索上位を狙える根拠と実績があれば高単価で案件を受注できるということです。
SEOライティングは、自分のブログにも活用できます。一部のキーワードで検索上位に入ってると、問い合わせがくることも。
自分の執筆分野をテーマにしたブログを作り、お問い合わせフォームを設置するといいです。
うまく機能すれば、こんなことがおこります。
- 執筆分野の情報収集をするクセがつく
- 集めた情報をまとめ、発信すると覚えやすい
- 名刺代わりになり執筆依頼がくる
- 広告収入が入る
- 自信が持てる
根拠を持ってSEOライティングできてるWEBライターは、まだ少ないです。
覚えるなら、今です。
SEOライティングのコツまとめ
SEOライティングで大事なのは「検索順位を上げるためのコンテンツ構成」と「読者に心地よい体験をしてもらうためのWEBライティング技法」です。
じつは、構成には拠り所があります。サジェストキーワードや検索上位のサイト、お悩み掲示板を根拠に「想像」を排除して作ることができます。
完成まで時間がかかる方法ですが、ジワジワと読者を増やせます。
SEOライティングは、WEBライターにとって有用な武器です。クライアントのために、読者のために、あなたのために役立ててください。